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野上 靖純
横浜薬科大学 教務部長 |
医療にかかわらず、サイエンスが極度に発展してくると、それを使う人の資質、とくに人間性の確かさが重要になってきます。薬学分野でも急速な進歩をとげるなかで、複雑なメカニズムの新薬、慎重なモニタリングが必要な新薬が開発されています。一体、どこまで進化していくのか。期待がある反面、恐ろしい気もします。
いま、わが国の大学では、学生の「学習意欲の低下」と、その結果としての「学力低下」が大きな問題となっています。これを根本的に解決するには、大学教員の努力だけではなく、学生の「意識改革」が必要であると考えています。
大学の使命は、言うまでもなく、学生の学習目的にあった教育の機会を提供し、その目的を学生自らが達成できるように支援し、社会の発展のために有為な人材を育てあげて社会に送り出すことにあります。学生の学習意欲向上を図り、学習内容を着実に消化させるためには、大学独自の優れた教育プログラムに加えて、適性をもった教員の採用が不可欠です。さらに教員の教育への意欲と努力を継続的に高めるシステム、そして教員が望ましい教育活動を思う存分できる支援態勢が大切になります。
横浜薬科大学では、このような考え方に賛同する教員を全国の大学、企業、あるいは官公庁などから選りすぐり、集めました。そして、全教員が一丸とり、若者の“こころの教育”に取り組もうとしています。
本学では、思いやりの心、『孟子』の言う「惻隠の情これ仁の端なり」の精神を学生たちに伝えていかなければならないと考えています。そのために、1年次から授業のあり方に本学独自の工夫を加えています。また、5年次の臨場感あふれる実務体験などを通じて、医療人としての心のあり方を育んでいきます。